切れるハサミは楽しいし、美しい仕事もできる。そんな手助けが僕の仕事です。京都はさみ職人 オオタトシカズ

研磨実績 KIKU 55N OKAWA

cobaltについて話そう。

コバルトって、いいの?って話です。

後半につづく。

KIKU 55N OKAWAを研ぎました

ハサミDATA

ハマグリ刃 柳刃
ネジ
出っ張りタイプ
ハンドル
シンプルなメガネ

はさみ職人's EYE

ハサミの裏側です。アルファベットでcobalt(コバルト)と書かれています。

よく質問をうけるのですが、

(どうぞ疑問な点はご質問ください。)

そのなかで「コバルトはいいんですか?」というのがあります。

誤解を恐れずに、シンプルに回答すると、

「研ぐ人が上手ならいいです!」です。

また、下手な人に研ぎに出さない方がいいです。

(それがメーカーでも、下手なひとに当たる可能性があるのであればやめた方がいい)

 

かといって・・・

いいという意味は、好きか嫌いか?くらいに考えた方がいいです。

切れ味でもそれぞれ一長一短があります。

コバルトとアピールしているハサミは割と高価です。

材料が高価だからと言って、すべてがいいわけではないです。

 

例えば、手から、よく落としてしまうことが多くて、研ぎに出してイマイチな場合などには向かないです。

だいたい個性的な材料なので、がっつり削るのが得意なタイプの研ぎ屋さんには繊細は研ぎができないので、研いだところで逆に切れなくなるのかもしれないし、「あまり変わらない」ということもあります。

 

と、

そのまえに

このcobaltって何?という話です。

そもそも、金属の名前です。

ハサミの鋼というのは、鉄です。

鉄だけだと、柔らか過ぎて使えないので、炭素とか入れます。

さらにそれだとサビやすいので、クロームとか入れます。

さらによく切れるようにいろいろ(モリブデン、バナジウム、コバルト、、、)入れます。

料理みたいです。

 

で、

コバルトは2つの使い方をします。

1.パン

パンの小麦粉みたいな場合です。

小麦粉に水を入れてバター入れて、こねて、イースト菌とかですかね。それ入れて、オーブンで焼きます。

その小麦粉みたいに、材料の主原料となる場合です。

 

2.シチュー

シチューの小麦粉みたいな場合です。

あのドロッとしたスープは小麦粉ベースのルーです。

ルーと牛乳をまぜて、ジャガイモ人参玉ねぎと肉がいい感じになります。

(ちなみに私はシチューが大好きです。好きすぎて冬場は毎週末自分で作ります。)

 

つまり、

小麦粉の量です。

 

で、

コバルトがいいか?

って話になると、料理に例えると、

(小麦粉メインの)パンがいいか?

(小麦粉少しの)シチューがいいか?

(小麦粉入っていない)ハンバーグがいいか?

みたいなことになります。

 

なので、

パンも好きだし、シチューも好きですし、ハンバーグも好きです。

ただ、パンを作るのはちょっと難しいです。シロウトは失敗しがちで、失敗するとマズい!って話になります。

 

じゃ。

ハサミを研ぐ人はお金を払っているから、シロウトじゃなくて、プロなんだから大丈夫じゃないか?

という話があります。

 

確かにプロですね。

なので、あまり差はないのかも?と思います。

 

が、しかし、

使う人がプロなんです。

 

使う人がシロウトなら、切れ味はそれほどわからないかもしれません。

理美容のハサミの場合は、プロの理美容師さんなので、ただ単純に切れる切れないということではなくて、よく切れるかどうかということが気になるプロフェッショナルな技術者なんです。

そういった違いがありますね。

 

なので、

普通の営業さんに切れ味をリクエストするとわかっているようで、ツッコむとほとんどわかっていないでしょ!