切れるハサミは楽しいし、美しい仕事もできる。そんな手助けが僕の仕事です。京都はさみ職人 オオタトシカズ

研磨実績 HIEN DEEDS GSV624T 24目オフセット

「HIEN」というブランドのハサミだそうです。

音の響きがいいですね。素敵です。

さて、

今回お客様からのこんなリクエストがありました。

勉強熱心な方なんだろうなあと感じるコメントです。

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要約すると。

1.メインはOKのセニング(研がさせて頂いたことがあります)を使用

2.スパッと、軽く切りたい。

3.ハサミの入れる角度によって、切れ味が違う。それが段刃の特徴なのか?

4.安いはさみでもオオタが研げば、なんとかなるか?

です。解説は後半につづく。

 

HIEN DEEDS GSV624T 24目オフセットを研ぎました

ハサミDATA

【刃】
(櫛刃) 24目。溝は1スキト。
(棒刃) 笹刃。柳刃。

【ネジ】
埋め込みタイプ。
【ハンドル】オフセット。3Dのハンドルです。

はさみ職人's EYE

後半スタートです。

お客様のリクエストの復習です。

1.メインはOKのセニング
2.スパッと、軽く切りたい。
3.ハサミの入れる角度によって、切れ味が違う。それが段刃の特徴なのか?
4.安いはさみでもオオタが研げば、なんとかなるか?

 

1.メインはOKのセニング

この方のつかっているOKのセニングは、とてもいいという記憶があります。

同じメーカーの同じ品番のはさみでも、とてもいいものと、そうでないものがあります。

いい意味で求めるものが多いですね。

 

2.スパッと、軽く切りたい。

okのセニングは、気持よくスパッと切れます。その感覚よくわかります。

 

3.ハサミの入れる角度によって、切れ味が違う。それが段刃の特徴なのか?

基本的にセニングを入れる角度によって、切れ方や切れ味は違うものが多いです。

特に、最近の棒刃笹刃になっているセニングはその傾向が強いです。

「それが段刃の特徴なのか?」・・・実は、質問の意図がピンときませんでした。

一般的に段刃という、「刃に段が入って研がれているのが段刃」という使い方をします。

確認のために、段刃をご参照ください。

ハサミをよく見てわかりました!櫛刃をよくみてください。

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よく見るセニングは、櫛の先が、Vになっていたり、Wになっていたりしますが、

これは、基本平らで、右側にちょこんとヒゲのように尖り(トガリ)があります。このことかと思います。

1スキ(ひとすき)とか、1そう(いっそう)式と呼んでいるひとが多いです。

角度によって切れ味が違うのは、この尖りの要素もあるかもしれません。

ただ、棒刃・櫛刃とも笹刃という形状のセニングの大きな特徴のひとつです。

よく切れるうちは、角度によっての違いは少ないです。切れなくなると大きくなります。

 

4.安いはさみでもオオタが研げば、なんとかなるか?

なんとか、なります。

「なんとかなるって、どのくらいなんとかなるんだ?!」とツッコまれると、
「それなりになんとかなる」です。

そのハサミが高いハサミだろうが、安いハサミだろうが、真剣に向き合って研がさせていただきます。

正直、いいハサミは研ぎ終わったあと、いい感じになります。

試し切りチェックをして、「オレはすごい!いい仕事ができた!」と思います。

そうでないハサミは、それなり、、、です。(当たり前ですけど、、、)

 

そうそう。

最後に、このセニングのカット率が25%前後ということです。

しかし私には、カット率が10~15%に感じました。それに15%くらいと表示するハサミ屋さが多いと思います。

実はメーカーさんの言うカット率って、こんなもので、それぞれ違いがあります。

どちらがいい、わるいということがあるかもしれませんが、それよりは“自分の感覚”を大事にされるといいと思います。

 

ちなみにこのセニングは、ほとんどラインがでません。

なので、

なにも考えたくない。毛量を減らしたい。そんな時はいい仕事をしてくれると思います。

ということで、長々と読んで頂きまして、「らっすんごれらい」(笑)

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