切れるハサミは楽しいし、美しい仕事もできる。そんな手助けが僕の仕事です。京都はさみ職人 オオタトシカズ

はさみの用語集

裏スキ(うらすき・裏漉き)

さてさて、
清水さんがわかりやすい図を作ってくださりました。

ありがとうございます。

urasuki2_1

この凹みの部分を裏スキと呼んでいます。

これは、削ってつくります。

どうやって削るかというと、
グラインダーという機械で削ります。

で・・・

職人さんが手に持って削るパターンと職人いらずの機械が削るパターンがあります。

最近は機械で作ることが多いです。

あの有名メーカーのハサミも機械です。

 

どんなのがいいかと言うと、
この上の図のような形が理想的です。

それは、刃線に沿うように、ヒネるように抜けているのがいい形です。

でもね・・・

日本のハサミはどれも精度がいいです。

(海外のものは、問題があるハサミも多いです)

なので、ぶっちゃけ、普通の人が見ても、よくわかりませーん。

さて。

裏スキの良いハサミは、素晴らしいです!

何が素晴らしいかと言うと

1.力強さがある。

2.開閉のしやすい。

3.長切れもする。

このバランスがいいです。

しかし、こういった理想に近いものは、だいたい2~3%くらいです。

この2~3%は職人さんが手直しを入れているような場合です。

機械だと、精度よく作れないからです。

人間の場合、下手くそだと機械以下です。

上手な職人さんは少ないです。

では、具体例を見て行きましょう。
まず、いい例ですね。

urasuk2-example1

次に、悪い例ですが、

urasuk2-example5

波打っています。

これは、下手くそな人間が「研ぎと一緒にサービスでやってやるよ!」のパターンです。
刃中から刃先に力が伝わりにくく、切れないです。
「壊された!」というクレームになっているかもしれないようなレベルです。

つづいて、

urasuk2-example4

これもヨロヨロですね。

つづいて、機械で作られたので多いパターンです。

urasuk2-example3

途中まで良かったのですが、後半粘れませんでした(笑)
実際は、最後の最後でダメなパターンです。

この場合、「刃先がきれない」という状態です。
また、2,3回研ぐと「刃先が切れなくなる」という現象です。

これは研ぎが上手い下手ということもあるのかもしれませんが、そもそも何度か研ぐと刃先が切れ味の復活が甘くなるというパターンです。
非常に多いです。

つづいて、

urasuk2-example2

まっすぐで一見良さそうなパターンです。

本来、ヒネるような線がベストですが、直線すぎです。
始めはそこそこ切れますが、切れなくなるのが早いです。
刃先が切れなくなります。

高級価格のあのメーカーとあのメーカーの安物と中国製に多く見られます。

ハサミの性能ですが、この裏スキで左右します。

しかし、これだけで決まるというわけではありません。
鋼の良し悪し、刃の付け方などでも変わります。

それぞれのバランスで性能は決まります。