切れるハサミは楽しいし、美しい仕事もできる。そんな手助けが僕の仕事です。京都はさみ職人 オオタトシカズ

研磨実績 REAL VI60

美容師さんからのご依頼です。

こんなご依頼が入っていました。

毛が滑って、切りにくい。

REAL VI60を研ぎました

ハサミDATA

【サイズ】6インチ。

【ハンドル】オフセット。

【刃のR形状】直刃ぎみの柳刃です。

【刃の面形状】

 【動刃】シンプルなハマグリ刃

 【静刃】剣刃

【ネジ】埋め込みタイプ。きらきらがあります。

はさみ職人's EYE

今回は、よりマニアックで、デープなハサミの研ぎの話です。

同業者向けに書かさせて頂きます。

毛がすべる原因は、大きく3つ。

 

1.刃が丸い

恐らく一番陥りがちな原因のひとつです。

特に始めの頃、お客さまから「毛がすべるんだけど・・・」と言われ、どうしたらいいのか?

その、よくある原因のひとつは、バフの当てすぎです。

刃にバフを当てすぎて、丸い状態になっているため、毛がスベリます。

鋭いカミソリのような刃でなく、コームの背中のような丸い状態です。

この状態ですと、毛を噛むことなく、はじくような状態ですので、毛が切れません。

逆にスライドカット専門のハサミだと、こんなかんじでもいいのでしょうね。

 

2.刃が鈍角

今回の鋏はコレでした。

刃が文房具バサミのように、鈍角でした。

1と近い状態です。

1との違いは、鋭さです。

刃が鈍角でも鋭い場合、始めのうちは毛が逃げる感じが少なく、次第に毛が逃げるようになります。

これを直すには、少し薄くなるようなイメージでガッツリを削る必要がありますね。

 

3.狂っている。

これは、ソリの問題です。

動刃と静刃は、それぞれが反っています。

横からみると、アーチ状になっています。

また、動刃と静刃にすき間がわずかに見えます。

1mm弱の隙間ですかね。

ソリを出すことにより、刃先まで力が伝わりやすくさせるためです。

このすき間がないと、・・・・つまり刃先に力が伝わらないので、毛が逃げます。

また、毛が折れるようにしてひっかかることもあります。

こういったハサミは、ハンマーなどで叩いて、ソリをつくります。

無理に叩くと、折れることがあるので要注意ですね。

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