切れるハサミは楽しいし、美しい仕事もできる。そんな手助けが僕の仕事です。京都はさみ職人 オオタトシカズ

研磨実績 azumi(アズミ) COBALT700

「アズミ」というブランドのハサミです。

今回は、cobaltについて。

azumi(アズミ) COBALT700を研ぎました

ハサミDATA

【刃】はまぐり刃
柳刃
7インチ
【ネジ】
星のマークの出っ張りタイプ。
【ハンドル】シンプルなオフセットです。

はさみ職人's EYE

裏側にcobalt700と書かれています。

324-1

今回はこのcobaltについて考えてみます。

理美容のハサミの場合、このコバルトは、材料を指すことが多いです。

つまり、「このハサミの鉄には、コバルト合金が使われていますよ」といった意味です。

でこのコバルトの割合がどの程度入っているかというと、料理のときの調味料程度らしいです。

ただ、それをどのタイミングで、どのくらい入れるかということで、性質がかわるようです。

そんなことを調べていたら、日立金属のHPにわかりやすく書かれていました。

クロム(Cr)とかニッケル(Ni)とかの材料を少しずつ特殊配合(とくしゅはいごう)した鋼の事だよ。

硬(かた)さが欲しかったり、柔(やわ)らかさが欲しかったり何に使うかに応じて、加える材料の量と種類を変えたりするんだ。

クロムとニッケルの他にも色々な材料(モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、パナジウム(V)、タングステン(W)、コバルト(Co)など)を組合わせて作るんだけど、料理と同じで入れる量や入れるタイミングで味(特性)も変ってくるんだ。

料理の隠し味にする調味料(ちょうみりょう)みたいなものもあるよ。

お家でカレーを作るとき、ちょっと「はちみつ」や「ヨーグルト」を入れたりすることで秘伝の味が生まれるだろう。

これと同じでどんな材料をどのくらい入れるか日立金属の腕の見せ所なんだ。

で、

コバルトをもう少し説明してあるとこをみました。

コバルトのはたらき
コバルト(Co)は鋼が真っ赤になるほど高温でも、軟らかくならないようにする働きがあるんだよ。

一般的にコバルトは摩耗に強いと言われています。

私自身、コバルトが入っていると、摩耗につよいと感じていましたが、もしかしたら違うかもしれません。

バナジウムとか、タングステンの可能性もあったり、その組み合わせでもあるのかもしれないです。

 

他のはさみで、

・バナジウムとか

・タングステンとか 英語で書かれているのを見ます。

それって、もしかしたら、コバルトもバナジウムもタングステンもモリブデンもマンガンもクロムもニッケルも・・・

いろいろ入っているけど、代表して、今回はタングステンを彫刻しておこう、、、、ってことかもしれないなあと思いました。

 

で、研ぎの現場から見て、

確かにコバルトと書いてあるのは、コバルトが入っていそうで、なかなか削りにくかったりします。

が、それでもすごく削りにくいコバルトと意外と簡単に削れるコバルトがあります。

またまた、

全く同じメーカーの同じ型番のはさみでも、切れるものと、そうでないものもあるのです。

まあ、料理でもそうですよね。

同じように作られたラーメンでも、夏のものと冬とでは違うし、昨日と今日でも厳しい舌で味わえば違うものです。

そんなことを考えながら、京都のスーパーラーメン「天下一品」が食べたくなりました(笑)

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