ハサミの鋼材の話(クロム)

クロム

ウィキペディアで調べたら、こんな写真がありました。

金属です。

 

ハサミの鋼材(材料)で、

クロムというのがあります。

 

ハサミは鉄じゃないのか!!!

というと、そうではないです。

 

肉じゃがみたいに、

水の中に、

しょう油を入れたり、

砂糖を入れたり、

ダシを入れたり、

みりんを入れたり、、

します。

 

われわれのハサミも同じで、

鉄にコバルトとかモリブデンとか入れて味付けしてます。

 

そのなかの一つがクロム。

鉄にクロムというものを混ぜると、ステンレスになります。

ステンレスとは、サビないという意味です。

 

「ステンレス」と表現すると、

「あまりかっこよくないから、

 クロム混ざっているし、かっこいい気がするし、、、、」ってことで、クロムを猛烈アピールです。

 

ちなみにハサミに「ステンレス」とアピールしているものもありますね。

「今の時代、それアピールにならないじゃん」っていうクールなツッコミが来そうですが、昔はアピールポイントでした。

それは

ハサミ=錆びるもの

という時代です。

昔のハサミは、サビるものだったんです。

なので、サビないというだけで、スゴー!って感じです。

 

ちなみに、

クロムハーツのクロムには意味がないようです(笑)

 

また、

パソコンで、クロムというとインターネットを見るアプリですね!

ハサミのネジの板バネは、いいのか。

板バネとは、出っ張りタイプのネジについている、板のことです。

パネルと呼ぶこともあります。

板バネ

板バネ(イタバネ)と呼ばれるだけあって、バネです。

弧になっています。

それでバネの役割をしています。が、していないものもあります。

ネジを閉めたり、緩めたりするとき、「カチカチ」と音がするタイプとそうでないタイプがあります。

中にはバネの力が強すぎるものがあります。

弧が強いものです。

この場合、ハサミとのすき間が広くなります。

アソビが大きい状態で、力の伝わりにロスがでます。

このロスを避けるためにネジをきつく閉めるといいです。

梳きばさみ(スキバサミ)vs 削ぎばさみ(ソギバサミ)

正刃のセニング

すきばさみも、

そぎばさみも、

セニングのことです。

髪量や毛流などの調整するときに使用します。

毛の量を減らすときにつかい毛を間引くときに使用します。

スキバサミには、正刃(せいば)と逆刃(ぎゃくば)があります。

上の写真が、正刃です。

手にとった時、クシ刃が上になっていると正刃です。

その逆が、逆場です。

逆刃は下の写真です。

逆刃のセニング

櫛刃の形状により、カット率が大きく変わります。

カット率は%で表します。

カット率30%なら、100本の毛に梳きばさみ(スキバサミ)で切ると30本切れるという意味です。

詳しくはカット率の欄をご覧ください。

ハサミで「あし」と言えば、ハンドルのことです。

手で持つところを製造現場での呼び方です。

一般的には、ハンドル・柄と呼ばれます。

オフセットとメガネです

オフセットとメガネです

写真の上がメガネ、下がオフセットです。

製造の現場など「あしは、メガネだっけ?」と言う使い方をします。

まあ、ハンドルでもいいですけど・・・。

ちなみに、

大半のハサミは、

刃の部分と足の部分は、材料が違います。

刃と足を溶接して付けます。

そのほうが作りやすいからです。

刃の部分は直接切れ味に完成する硬い鋼材です。

あしは、軟らかく加工しやすい鋼材です。

軟らかいと磨きやすいといったメリットもあります。

自在ネジとは、

ハサミはいろいろなパーツからできています。

動刃と静刃とネジと、、、

いろいろなッて言うほどのパーツではないですね(笑)

そんな意味で、

ハサミの良し悪しを決める「ネジ」の役割は、

少なくないです。

そのネジですが、

大きく分けて、埋め込みタイプとでっぱりタイプがあります。

埋め込みタイプというのは、マイナスネジなどでハサミから頭が出ないタイプです。

出っ張りタイプは、指でつまむことができるくらい、飛び出ています。

なので、ネジを締めたり、ゆるめたり、しやすいです。

自在ネジ

このネジは、出っ張りタイプです。

ネジを指でつまみやすいですね。

「自在ネジ」と呼ばれます。

先輩が、

「自由自在にネジをゆるめたり、しめたりするから、そういう名前になったらしい」

と言っていました。

確かに、自由自在ですね。

このネジのいいところは、ソコです。

ネジがきつすぎと感じたら、自分でゆるめることができます。

逆にゆるいかも!!と感じた時は、締めることができますね。

ちなみに、ネジのきつさは、手に負担がかからない範囲で、きつめがいいです。

反対に良くないところは、

・出ているので、デザイン的にすっきりしない。

(出ているのがいいという好みもありますね)

・腰のシザーケースに出し入れするときに引っ掛かる

(逆に、ダッシュしても、飛び出ることは少ないということもあります)

・ゆるみやすい

(すべてということではないですが、ゆるみやすいのを見かけることが多いです)

です。

剣刃(ケンバ)とは

剣刃とハマグリ刃って何が違いますか?

って話を置いておいて。

まずは、

剣刃(ケンバ)とは、

刃の真ん中に

山の峰があるような形の刃です。

石川五右衛門というよりは、

アーサー王が持っている剣の形です。

(とはいっても、どんな剣か知りませんが、)

和の刀というよりは、

洋の剣をイメージしください。

金太郎飴を切るように、

ハサミの刃を切った断面図が、これです。

剣刃

なんとなく、

わかりますかね。

で、

剣刃とハマグリ刃、どちらが切れますか?

って話ですが、

どちらも切れます。

ショートヘアーとロングへアー、どちらがかわいいですか?

って話と同じです。

どちらもかわいいです。

好みの問題ですね(笑)

剣刃の場合、

刃が鈍角なものを見かけることがあります。

これは、

不十分な研ぎが原因かと思いますが、、、

この場合、切った感じが重いです。

反面、ほどほどに鈍角だと力強く切れるという印象になります。

が、

ハマグリ刃の場合はどうでしょうか?

ハマグリ刃でも、

鈍角な刃付けであれば、

切った感じが重いです。

それに、ほどほど鈍角だと力強く切れるという印象になります。

ということは、、

「そんなに変わらないんですか?!」

ってことになりますね。

その通り!

です。

ただ、

形が少し違う以上、何かが違うはず、、、って意見もわかります。

それなりに違うところもあると思います。

まあ、、、、好みですね。

櫛刃(クシバ)とは

櫛刃(くしば)って、

髪の毛をとかす、くしみたいな刃のことです。

櫛刃

ちなみに

串刃と

書くと、

串刺しにされそうな、

細い刃、楊枝みたいな刃をイメージしてしまいますね。

さてさて、

セニングは、

櫛刃(クシバ)と棒刃(ボウバ)の組あわせでできています。

くし刃の先は、

いろいろな溝があります。

「V」の溝になっていたり、

「W」の溝になっていたり、

溝のない「-」になっていたり、、、します。

この溝をV溝(ブイミゾ)と言います。

V溝によって、切られる毛量が変わります。

カット率を決める要因のひとつです。

カット率は、他にクシ刃の目数、刃の状態によっても変わりますね。

押切(おしぎり)とは?

理美容のハサミの場合、

押切は悪い使い方のクセと言われています。

押して切るとは、

押し切りのクセのことです。

ハサミを閉じるときに

親指を押しだすように切るクセです。

親指をこねるようにして

開閉している使い方です。

(誤解しやすいですが、

ひき切りの反対ではないです。)

下の写真の赤の向きに押し出すようにハサミを閉じるのが押切です。

押切図2

実際は、

黄色の矢印のように閉じるかと思います。

理想は、

青の矢印のように真下に落とすようにです。

もちろん、

横に持って使う時は、真横に閉じるのが理想です。

押切図横

青の矢印がいい動きですね。

赤の矢印だと押切になりますね。

小学校のときつかった文房具ハサミは

押して切っても問題ありません。

むしろ

押さないと切れなかったりすますね(笑)

しかし、

仕事で使う、よく切れるハサミ、、、、

つまりアナタのハサミにとって、押切はよくないのです。

御髪神社

京都にある御髪神社は、髪の毛の神社です。

絵馬には髪の毛に悩みの方の願望!?が書かれ奉納されていました。

「40までは、現状維持でいけますように・・・」

髪の毛の仕事をしている方のものもありました。

「理容師の試験に合格しますように・・・」

「早くスタイリストデビューできますように・・・」

「多くのお客様で賑わう美容室になりますように」

そんな感じです。

行ったとき、お守り売り場?はお休みでした。

休みの時が多いので、お守りをゲットするなら、事前に連絡をとるといいですね。

場所は、JR嵯峨野線の嵯峨嵐山駅から徒歩15分位のところです。

5分位歩くと有名な竹林の道があります。

そこを抜けて、5分くらい歩くと、派手さはない小さな神社があります。

ちなみに、御髪神社から、5分位歩くとトロッコ嵐山駅です。

愛宕山の麓を桂川がくねくねと流れていますが、そのくねくねにトロッコ列車が走っています。

桜や紅葉の時期は、観光客で賑やかです。

夏はライン下りです。

オフセットとメガネ

オフセットとメガネです

オフセットとメガネです

オフセットもメガネも、理美容のハサミのハンドルです。

指を入れる穴のところです。

大きく分けると、2種類のハンドルがあります。

写真の上がメガネです。

指穴がそろっています。
使っている人は美容師さんに多いです。

特徴としては、持ち方の自由度が高い。
反対に、安定させて持つのが難しいです。

下はオフセットです。

指穴がずれていて親指の穴の位置が前のほうにあります。
使っている人は、美容師さん、理容師さん、トリマーさんです。
人間工学的に持ちやすい並びです。

どちらがいいということは、ありません。

好みです。

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