鋼材の話(着鋼)

積層される

ちょっと雰囲気のある写真ですが、

恋の話、、、

ではなく、、

夜の営み、、、

ではなく、

ハサミの話です。(笑)

鋼材の話です。

昔、着鋼という鋼材がありました。

チャッコウって言います。

愛し合う男子と女子は、

自分にないものを求めて、

重なり合います。

↑↑↑↑↑少し哲学風。

愛し合う鋼材も、

自分にないものを求めて、

重なり合うんです!!!

さてさて、愛の話はおいておいて(笑)

まじめに行きます。

着鋼は、

柔らかい鉄と硬い鉄をくっつけています。

なぜ、

そうするかというと、

そのほうがいいことが多かったからです。

硬い鋼は、切るのに適しています。

柔らかい鉄は、加工しやすいです。

また、竹のようなしなりがあるので、良い点です。

単に硬いだけだと、折れやすいというデメリットを補ってくれます。

この硬い鋼と柔らかい鉄をくっつけた鋼がありました。

(最近は、ほとんど見ないです)

これを使ったハサミを着鋼のハサミと言います。

このくっつけるというのは、

日本刀の技術、、、

(もしかしたら、日本の包丁の技術、といったほうが正確かもれません。)

です。

昔のハサミです。

江戸時代から、明治時代になって、

ちょんまげを切ったのも着鋼のハサミだったと思います。

さて、着鋼のハサミの特徴は、

□錆びやすい。

かなり錆びやすかったようで、

油のつけものみたいにして保管していた人もいたようです。

□よくきれる。

研ぎたてなどは、スゴくよく切れれたという話を聞きます。

(私の印象としては、当時のハサミは8インチとか9インチとの大きいハサミで、その重みの勢いでよく切れると感じたんだと思っています。)

□すぐ切れなくなる。

営業終了後は、毎日、明日のためにハサミ研ぎです。

理容の新入社員は、日中は床掃除で、営業終了後はハサミ研ぎだったようです。

今、自分で研ぐ理美容師さんはほとんどいませんが、

昔の理容師さんは、すぐ切れなくなるので、ハサミも研いでいました。

ちなみに、当時、美容師さんは、ハサミは使わず、カミソリを使っていました。

ってことで、愛し合う男女の話でした(笑)

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