昔の理容ハサミのひび割れ?について

「トシカズくん。何か隠しているよね。

 怒らないから・・・私の目をみて、言ってごらん・・・」

こんにちは。オオタトシカズくんです(笑)

こういう流れって、要注意ですね。

ウルトラマンに例えるなら、2分30秒くらい要注意です。

うっかり余計なことを言ったら、ゲリラ豪雨も小雨に感じるほどの衝撃なことになるかもしれません。

さて、

今回は昔の理容ハサミについてです。

 ちなみに何で理容ハサミと決めつけているかというと

 7インチの大きなハサミだったことと

 この時代、美容師さんはあまりハサミは使わず、レザーカットが多かったからです。

恐らく50年くらい前の理容師さんのハサミです。

詳しくは聞きませんでしたが、おじいちゃんが使っていたとか、、、大先輩が使っていらしたハサミだと思います。

早速写真を見て見ましょう。

黄色の矢印のところ。線が入っているのがわかりますか?結構深いです。

動刃にも静刃にもありました。

これは金属疲労によるヒビかもしれません。

ですが、溶接の痕かもしれません。

ハサミの作り方として、刃物の刃の部分と刃物でないハンドルの部分を溶接でつないでいます。

なんでそんな風に作るかというと、

刃の部分は刃物なので硬い方がよく切れていいです。

ハンドルの部分は削ったり磨いたり加工しやすいように柔らかい材料の方がいいんです。

新品当時は、磨かれてきれいなつなぎ目だったのが・・・

あれから、数十年たって劣化してきて、つないだ痕が目立つようになったと想像します。

なので、

ここで折れることもあります!

↑↑↑同業者の方、ココ重要です!

(ゼッタイ折れる!折れなかったらラッキー!くらいの気持ちで向き合った方がいいと思います)

あと

刃の部分が茶色になっていますね。

これは昔の鋼にありがちな状態です。

今のハサミは茶色に錆びることはほとんどないですが、昔のハサミはほとんど錆びました。

今回のハサミは錆びていない方、きれいに大事に使っていらした方です。

その理由は、

昔のハサミの材料はステンレス刃物ではない。

今のハサミの材料はステンレス刃物だから。

です。

 

???今のハサミはステンレス?モリブデンとかコバルトじゃないの??

はい。

今のハサミは、(ほとんど全部)ステンレス刃物です。

その中で、

“コバルトなし”ステンレス刃物か、

“コバルト入り”ステンレス刃物か、の違いです。

 

ちなみに

コバルト入りだと永切れすると言われています。

実際ハサミを砥石にあてて研ぐと、コバルト入りの方が砥石に反発するような感覚になります。

 

昔のハサミからかなり脱線しましたが・・・

 

「何か隠しているよね。

 怒らないから・・・私の目をみて、言ってごらん・・・」

それ!ゼッタイ!怒る流れですやん!

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