ハサミの寿命について

「ハサミに寿命はありますか?」

意外とよく聞かれる質問です。

シンプルな質問ですが、だからこそ奥が深い、、、すごく深い質問だと思います。

□シンプルな回答

寿命はあります。

悪いハサミほど、早く寿命がきます。

□複雑な回答

複雑バージョンの回答です。

ハサミの寿命はないです。

昔のハサミはありました。

あなたが生まれる前くらいのハサミです。

50年前のハサミは、ハガネと軟鉄と貼りあわせて作られていました。

着鋼」という技術ですね。

このハサミは、研ぎ込むとハガネがなくなります。

この時が寿命でした。

しかし、今のハサミは、刃全てがハガネです。

どんなに小さくなろうと、ハガネなので、切れます。

なので、寿命はないです。

□より複雑な回答

さらに複雑バージョンの回答です。。

このHPを見てしまうような、

とても勉強熱心なアナタ向けにお伝えします。

または、

おしりをかきながら、

ビールを片手に、たばこを吸っているアナタも大丈夫です(笑)

(そうでないかたは、読むと分けわかんないので、読まないで下さい。)

ハサミの寿命があるか?という質問ですが、

プロの理美容師さんのレベルというと、

複雑で、いろいろ確認しながらすすめる必要があります。

まず、

プロレベルの

切れる切れないの確認です。

プロのハサミが

切れないというのは、

よく切れないので、「仕事にならない・・・」という意味ですよね!

毛が折れてしまって全く切れない・・・ということでなくて、

無理すれば、切れる・・・くらいですよね。

で。

このプロレベルでみたとき、

寿命はあります。

通常、研ぎに出すと、切れ味は100%復活するものです。

(まあ、

 中には100%でなくて、

 200%よくなったり、

 50%だったりあるかもしれませんが、、)

はじめ100%復活していたのが、

研ぎ込むと、100%でなくて、80%くらいになります。

80%くらいだと、我慢できると思います。

更に

研ぎ込むと・・

切れなくなる時期が早くなります。

例えば、

新品に近い頃の場合。

はじめ・・・切れるハサミは、やっぱり仕事が早くていいなあぁ。

2週間後・・・オオタさん、いい仕事してくれたね。ビンビンきてるよ!

1か月後・・・絶好調でないけど、まあこんなかんじだろう・・・

2ヶ月後・・・まあまあ・・・

3ヶ月後・・・まあ

4ヶ月後・・・違う、、、切れるけど違う、、、

6ヶ月後・・・早く研ぎたいなあ・・・研ぎたいけど粘るか・・・

寿命間近になったときの場合

はじめ・・・切れるハサミは、カットがうまくなった気がして、サイコー

2週間後・・・オオタさん、相変わらずいいね。

1か月後・・・まあ、使えば切れなくなってくるよね

2ヶ月後・・・ハガネが、弱くなってきているのかなぁ・・・

3ヶ月後・・・あれぇ!!? もう終わり?

ポイントは、ハガネが弱くなってきているのかも?と感じるところです。

実際は、

ハガネが弱くなってきているというよりは、

ハサミの作りがヘタっているイメージです。

んー。わかりにくいですね。

例えば、

自転車でも長い間使っていると、

サビがでて動きが弱くなったり、

タイヤが減ってきたり・・・そういういったイメージです。

専門的に言えば、裏刃が広がっていてウラスキが浅くなっている状態です。

この状態だと、開閉が重くなったりしています。

対策は、オーバーホールです。

ハサミのオーバーホールみたいなことをすると、新品レベルに復活します。

「じゃあ。

研ぎ込んで、

針みたいに細くなっていても、

復活するんだな?」

って、

言っちゃうアナターーーーーーーーー!!

はさみとして使うより、

小さな穴を明けて、

針として使いましょう(笑)

鋼材の話(コバルトスペシャル)

スペシャルな笑顔

武生特殊鋼というメーカーさんの商品です。

V金10号の上位の材料です。

上位だからっといって、

ハサミに適しているか?というと、わかりません。

感覚としては、

硬いです。

よく切れます。

が、

粘りが足りない気がします。

が!!!!

気のせいかもしれません。

というくらいの差だと思います。

実は、同じ鋼材でも、調理の仕方で変わってきます。

「調理???」って思った方!

いい?ですね。

ハサミの材料となる鋼材は、ピザと同じように窯で焼きます。

これを焼き入れって言います。

一度高温にしておくと、硬くなっていい感じの刃物になります。

焼いたら、冷やします。

茹でたソバを冷たい水で、冷やすして、締めるように、、、。

その後、

また少し温めます。

金属として、少し粘りがでます。

粘りがあると、折れにくいです。

刃全体が折れなくても、刃先の細いところとか、薄いところが折れないといいです。

「刃こぼれしにくい」ということになります。

どのくらいの温度で、

どのくらいの時間焼くのか?

さらにどのくらい冷やすのか?

また、どのくらい温めなおすのか?

奥が深すぎます、、、。

 

さて、

冒頭の写真ですが、

子供の笑顔は特別だよねぇ・・・・ってことで、

「スペシャル」つながりからのチョイスでした(笑)

じゃ。また!

鋼材の話(コバルト)

コバルトブルー

コバルトというと、

「コバルトブルー」とイメージする人も多いと思います。

それがハサミに入っている?

どういうことだ?

実は、コバルトブルーは、「アルミン酸コバルト」のことらしいです。

これを発明したのがヨーローッパの科学者です。

あまりに鮮やかな青が特徴で、絵の具とか、陶磁器とかに使われています。

さて、

ハサミの方ですが、

ハサミのコバルトが青か?

普通に銀色ですね。

もともとのコバルトの色は、銀色だそうです。

さてさて、

コバルトは、大きく2つの意味があります。

A.鉄にコバルトが入っている合金

B.コバルトにクロムが入っている合金

Aは、刃物としての合金です。

いわゆる最近の鋼の大半は、コバルトが入っています。

Bは、ステライトと言われています。ステライトと商標です。

錆びなくて、すり減りにくいのが特徴です。

刃物用のものは、タロナイトという商品名だそうです。

あるメーカーが純コバルトと表記していました。

Aと間違いやすいので、わかりやすいようにそう名付けのかもしれませんね。

動刃とは、

動刃の説明

上の写真では、下の刃。

動刃は、親指を入れる方の刃です。

理美容ハサミの開閉の基本は、

静刃を動かすことなく完璧に止めます。

動刃のみを動かせます。

つまり親指だけの動きで髪を切ります。

そうすると、まっすぐ切りことができます。

(「うちは正刃の方も動かして切るんだよ」というサロンもありましたが、珍しいケースです。)

直刃(チョクバ)とは、

直刃

まっすぐな刃線の刃を直刃といいます。

その仲間には、

刃中がえぐれているのが、鎌刃。

少し膨らんでいるのが、柳刃。

もっと、膨らんでいるのが、笹刃です。

開くと、こんな感じです。

直刃開いているところ
開いている直刃

まっすぐだと、毛が逃げにくいです。

ブラントカットやチョップカットなどがしやすいものです。

毛を切った感じは固めです。

 

なんか

オチがないけど、きっとそれは写真が真面目過ぎたからだと思います。

 

段刃(ダンバ)とは

段刃(ダンバ)

段刃(ダンバ)の段は、二段の段です。

刃全体が2段になっているような形の刃です。

別名二段刃とも、呼びます。

三段でも、三段刃とはいいません。

一般的に三段腹は、メタボです(笑)

金太郎飴を切るように、

ハサミの刃を切った断面図が、上の写真です。

ハマグリ刃がふっくらしているのに対して、段刃は平らです。

平らなの刃ということで、平刃(ひらば)と呼ぶこともあります。

刈り上げをするときに、動刃が櫛と平らに当たるので、ブレないというメリットがあります。

薄刃タイプのものが多いですね。

この図、清水さんに作っていただきました。とてもわかりやすいですね!

鋼材の話(V金10号)

ブイブイ言わせている女性

武生特殊鋼というメーカーさんの商品です。

HPによると、

————————————————–

いろいろな刃物にマッチした適応鋼種を選ぶ場合、要求される性能も多様化してきました。しかし、その基本となる条件は現在にいたっても何ら変わることはありません。
V金10号の高級ステンレス刃物鋼は、厳選された純度の高い原料鉄を用い、最高の精鋼技術で作られ、靱り強く、加工性、鍛造性にすぐれています。しかも有害不純物に起因する腐食性もなく、また耐摩耗性にすぐれた諸性質は弊社の「V鋼」刃物鋼シリーズの一大特徴となっています。

V金10号は上記の特徴を持つ原材料に種々の合金元素を添加して形成されています。
Cr 15%,, Mo 1%, Co1,5%を添加したことで、素地(マトリックス)を強化し、炭化物の脱落防止効果を一層高めています。
Vの添加によって組織を微細化すると共に、これらCr, Mo, Vの元素は硬い炭化物を多量に作るので、耐摩耗性は一段と向上し、刃物の永切れが持続します。
被削性は良好で刃研ぎが容易です。V金10号は高温焼き戻しでの二次効果が現れるので、約450℃までの表面コーティング処理を施すような刃物にも最適です。

C Cr Mo V Co
V金10号 1.0% 15,0% 1.0% 0.2% 1.5%

——————————————————

難しいですね。

これも素晴らしい鋼です。

今この鋼が使われているハサミも多いと思います。

この説明を読んで感じたのは、

「Vの添加によって組織を微細化する、、、、Cr, Mo, Vの元素は硬い炭化物を多量に作る」

という部分で、

Vの添加は微細化するんだ!と思いました。

Vというのは、バナジウムの元素記号ですね。

(見たことないですが、、)

(バナジウム水は飲んだことありますが、、)

(よくわからないですが、、)

(笑)

「これを混ぜると微細化する」という意味についてです。

普通に見ると、ハサミって鉄なんです。

でも、よーく見ると、

スポンジみたいに、スカスカしている(イメージ)です。

微細化は、このスカスカがより小さい感じになっている(イメージ)です。

そのため、すり減りにくくなります。

実際、砥石で研いでいて、なかなか減りません(笑)

大きい刃こぼれがあるハサミを研ぐときは、時間がかかりますね。

研いでいて、長切れする鋼なんだろうなあ、、、って感じます。

 

で、

最後に写真の説明です。

V10の関連ということで、、、

「ブイブイ言わせている女性」ということで、

Vつながりでした、、、今回は強引すぎたか?(笑)

 

じゃあ。また!

鋼材の話(V金1号)

右手がVの女性

V金1号とは、武生特殊鋼という、理美容のハサミ材料に強いメーカーさんの鋼です。

HPによると、
———————————————————-
刃物は古代より人が手にした最初の道具であり、生活に密着して今日にいたっています。しかし、切る対象が食物の場合、また刃物が人体に触れる種類のものである場合、刃物に「錆」が付着していては不快にも感じ、食物も美味しくいただくこともできないでしょう。
かくしてユーザーからの要求に応じて、ステンレス製の刃物が登場して久しく成りますが、当初は切れが悪いと悪評を買いました。そのわけは、刃物に適したステンレス鋼が無かったからです。
そのような不満を解消する刃物鋼として ”V金1号” が生まれました。V金1号は弊社の誇る数々の「ステンレス刃物鋼」シリーズの基本となる材質です。

不純物の少ない良質の原料を使用し、最新の製錬技術を駆使して鋼塊が作られます。組織は緻密で靱性が高く、火作り鍛造が良好、熱処理も容易で、しかも耐食性にすぐれたステンレス刃物鋼です。

V金1号で作った刃物は、 1) 硬い  2) ねばり強い  3) 摩耗しない  4) 錆びない
この刃物の4大条件を具備しています。

V金1号はC量を1.0%含有しているので素地には硬い1次および2次炭化物が共存しており、耐摩耗性に寄与しています。
14% Cr量を含有して耐食性や強度の向上に最大効果を発揮します。
MoはCrと共に硬い複炭化物を形成し、耐摩耗性の向上、ならびに耐食性の向上に大きく寄与します。
用途は、理美容鋏、厨房用包丁、食品工業用機械刃物等々、幅広い分野でご使用いただいております。

C Si Mn P S Cr W Mo V Ni Co
V金1号 0.95-1.05 0.5以下 0.5以下 0.03以下 0.03以下 13.0-15.0 – 0.2-0.4 – 0.25以下 –

————————————————————

素晴らしいです。

開発当時は、とても素晴らしい鋼だったと思います。

きっと理美容鋏の歴史に刻まれていると思います。

その後、いろいろな研究開発があったのでしょう。

今は、より硬くて、粘りがあって、摩耗しにくい鋼がでてきています。

 

で、

この写真のチョイスした理由ですが、

女性の右の腕がVの形だったから、、、

Vつながりです。

ピースのVサインではなくて、腕がVの写真のところがいいでしょ(笑)

 

じゃあ。また!

 

セニングとは、

セニングとは、すきばさみのことです。

毛をすいて、髪の毛の量を少なくします。

毛量の調整ってやつです。

毛流の調整というものあります。

クセのつよい毛にセニングを使って、クセを弱めます。

セニングには、正刃と逆刃があります。

これが正刃です。
正刃のセニング

詳しくは、正刃の説明をみてください。

これは、逆刃です。
逆刃のセニング
詳しくは、逆刃の説明をみてください。

□ハンドル

ハンドルはオフセットとメガネがあります。

□カット率

櫛刃の形状により、カット率が大きく変わります。

カット率は%で表します。カット率30%なら、100本の毛にセニングで切ると30本切れるという意味です。詳しくはカット率の説明をご覧ください。

□長さ(サイズ)

カットシザーには、いろいろな長さがありますが、セニングは限られます。

メインは6インチです。世の中の90%以上は6インチと考えてもいいと思います。

割合は、97%が6インチ、2%が5.0~5.5インチ、1%が6.5インチくらいのイメージです。

鋼材の話(ATS314)

このATS314というのは、ハサミの材料屋さんの商品名です。

理美容鋏で有名な会社さんです。

その鋼材の印象は、硬いです。

「カッチカチやで~」です。

よくセニングの裏側に、明朝体の文字で「ATS314」と彫られたものをよく見ます。

それらは、みな、この会社さんで作られた鋼を使ったハサミです。

ちなみにハサミの良し悪しは、

・鋼
・造り(刃付け以外)
・刃付け

で決まります。

どれかひとつ、飛び抜けて素晴らしくても他のものが悪ければ、悪いハサミになってしまいます。

それぞれバランスよいものは、良いハサミです。

鋼材の話(全鋼)

全鋼・着鋼

全鋼は、ゼンコウって読みます。

その意味は、「全て鋼です」という意味です。

わかりやすいですね。

 

でもね。

 

そうだとすると、いろいろと考えてしまいます。

「全て鋼じゃない、鋼ってあるんですか?」という疑問っが出てきますね。

 

そうなんです。

全てじゃない、鋼ってあるんです!

 

あります。

それが着鋼です。

サンドイッチみたいに鋼と鋼でないものをくっつけています。

着鋼の包丁とかありますね。

着鋼はサンドイッチ、全鋼は食パンみたいなものです。

 

ちなみに

今のハサミは、

ほぼすべて全鋼ですね。

静かにしている方の静刃とは、

静刃の説明

全然関係ない、一般人の方へ!

理美容のハサミは、指穴に親指と薬指を入れます。

(プロのハサミは親指と中指ではなく、親指と薬指で持つんです。)

そして、親指だけを動かして、薬指を動かさないで使います。

「え~、そんなことをしてたら、指がつりそー!」

って思うかもしれませんが、練習すれば出来るんです!(笑)

すべての理美容師さんは出来ますよ!

さてさて、

静刃は、薬指を入れる方の刃のことです。

写真の模様が入っている方は、動かさないで開閉をします。

まったく動かないで、ピタッと止まっているといい仕事ができるそうです。

ちなみに、もう一方は、動刃です。。

ハサミの切れ味(シュルシュル)

こんにちは

オオタです。

 

突然ですが、「しゅるしゅる」と切れるって、聞いたこと有りますか?

これは、

なかなかの難問でした。

しゅるしゅる

(写真は、シュワシュワです(笑))

お話を伺うと、

ドライで、

スライドカット風であまりスライドさせないで、

笹刃のハサミで、

優しく切り落としていくイメージでした。

普通にスライド用の刃付けにすると、

少し滑りすぎてしまうようでした。

ってことをラインの動画で教えてくれました!

練馬のゆうくん!ありがとう!

 

いろいろな切れ味の表現があるんだなあ、、、なんていう日々です。

じゃ。また。

1

鋼材の話(着鋼)

積層される

ちょっと雰囲気のある写真ですが、

恋の話、、、

ではなく、、

夜の営み、、、

ではなく、

ハサミの話です。(笑)

鋼材の話です。

昔、着鋼という鋼材がありました。

チャッコウって言います。

愛し合う男子と女子は、

自分にないものを求めて、

重なり合います。

↑↑↑↑↑少し哲学風。

愛し合う鋼材も、

自分にないものを求めて、

重なり合うんです!!!

さてさて、愛の話はおいておいて(笑)

まじめに行きます。

着鋼は、

柔らかい鉄と硬い鉄をくっつけています。

なぜ、

そうするかというと、

そのほうがいいことが多かったからです。

硬い鋼は、切るのに適しています。

柔らかい鉄は、加工しやすいです。

また、竹のようなしなりがあるので、良い点です。

単に硬いだけだと、折れやすいというデメリットを補ってくれます。

この硬い鋼と柔らかい鉄をくっつけた鋼がありました。

(最近は、ほとんど見ないです)

これを使ったハサミを着鋼のハサミと言います。

このくっつけるというのは、

日本刀の技術、、、

(もしかしたら、日本の包丁の技術、といったほうが正確かもれません。)

です。

昔のハサミです。

江戸時代から、明治時代になって、

ちょんまげを切ったのも着鋼のハサミだったと思います。

さて、着鋼のハサミの特徴は、

□錆びやすい。

かなり錆びやすかったようで、

油のつけものみたいにして保管していた人もいたようです。

□よくきれる。

研ぎたてなどは、スゴくよく切れれたという話を聞きます。

(私の印象としては、当時のハサミは8インチとか9インチとの大きいハサミで、その重みの勢いでよく切れると感じたんだと思っています。)

□すぐ切れなくなる。

営業終了後は、毎日、明日のためにハサミ研ぎです。

理容の新入社員は、日中は床掃除で、営業終了後はハサミ研ぎだったようです。

今、自分で研ぐ理美容師さんはほとんどいませんが、

昔の理容師さんは、すぐ切れなくなるので、ハサミも研いでいました。

ちなみに、当時、美容師さんは、ハサミは使わず、カミソリを使っていました。

ってことで、愛し合う男女の話でした(笑)

「正しい刃」と書くほうの、正刃(せいば)とは

正刃のセニング

ハサミで、セイバって聞くと、

 正刃 か 静刃 です。

セイバンって言うと、

セイバンランドセル

ランドセルです。

♪ ラララ、天使の羽です。(笑)

セイバーっていうと、

セイバー

きゃー誰か、あたしを助けてー・・・

浜の安全を守る、屈強な男子、ライフセイバーですね。

あと、

スターウォーズのライトセイバーも浮かびましたが、、、

やめておきます。

まじめに読んでくださっているアナタ、、、

期待に応えられず、ずびまぜん・・・m(__)m

さてさて、

正刃は、セニングのことです。

手にとったとき、クシ刃が上になるセニングのことです。

正刃のセニング

正刃の正を正しいと書きますが、

正しいか、どうかはわかりません。

正刃の反対は、逆刃です。

詳しくは、逆刃の記事を参考にしてください。

(まだ硬い文章かもしれませんが、、、(笑))

鋼材の話(超合金)

超合金

超合金といえば、

子供用のおもちゃのロボットです。

ちなみに、

マジンガーZは、

主人公の少年が小型飛行機に乗り込み、

マジンガーZ本体の頭に「ファイルだ~オン」で合体して動きます。

女子~、

ガンダムみたいなものです。

男子は合体が好きなんです。

さて、

ハサミの裏に「超合金」と彫ってあるものがあります。

昔のハサミに多い気がしています。

超合金の意味は、

いろいろな元素が、超~、入って合わさった金属という意味です。

ちなみに、

低合金というものもあります。

いくつかの元素がほどほど混ざった金属でしょう、、、!

今のハサミの材料はみな、この超合金ですね。

コバルトやら、モリブデンやら、パナジウムとか、、、いろいろ混ざって作られていますね。

その昔は、、、、

鉄+炭素でした。

不純物が混ざることを嫌い、

鉄を真っ赤になるまで熱くして、

鍛冶屋さんがハンマーでバンバン叩いていました。

叩くことで、不純物がなくなると聞いたことが有りますが、、、、

本当のところはさておき、

不純物はないが、いいことでした。

それと比べると、超合金なんて、邪道ですね。

とはいえ、

プロのハサミは、使用環境が厳しいです。

一日何回も動刃と静刃が擦れ合います。

何人もの髪の毛が切られます。

その髪の毛は、硬いです。

それが何日も続きます

逆に日本刀なんて、

動刃と静刃なんてないです。

人間を切る武器ですが、

実際に切ることは無かったでしょう。

一生に一度使う機会があったかどうか、、、

試し切りとか言って、藁人形とかきっていたんですかね。

話がそれました。

さて、

超合金と書かれているハサミの鋼の特徴ですが、

昔のハサミが多いです。

鋼としては硬いものが多いです。

それなりにいいものも多いとは思いますが、作りにバラつきを感じます。

さてさて、、、

要するに、

今のハサミは、みんな超合金です(^^)

鋼材の話(モリブデン鋼)

モリブデン鋼というのは、

理美容ハサミの歴史を語る上で、

決して欠かすことの出来ないヒカリというメーカーが使っているという鋼です。

ちょっと、大袈裟ですかね。

素晴らしいハサミをつくっているところです。

あまり、ほかでこのモリブデン鋼という言葉を聞きません。

某メーカーとしても良かったのですが、

それだと、「いさぎよさ」が無かったもので、メーカー名を出してみました。

いろいろ特徴があるとは思いますが、

私から見ると、

とても素直な鋼です。

言うことを聞いてくれるというので、加工という面からすれば、素晴らしい鋼材です。

いい子、いい子と頭をなでてあげたいです。

数十年前の、発売当時を推測すると、

他の鋼と比べると、硬めの鋼で、力強く切れました。

今のはやりの鋼と比べると、粘りが足りなく、あっさりとしている印象をうけます。

スライドカット

スライド

スマホを操作するとき、

指でスライドさせることがありますね。

特にパズドラをやると、スライドしまくりですね!

 

さてさて、

今回はそのスライドカットについてです。

 

美容師さんから

「上から下にスライドするときに、ハサミに多少の重みがあると、スライドさせやすい」

という声を聞きます。

 

この時のハサミは笹刃を使いことが多いです。

が、笹刃でなくてはいけないというわけではありません。

 

刃付けは、

毛にひっかからないような、

“切れないように”という刃付けのリクエストが多いです。

普通の柳刃でも刃付けを気をつければ、それほど違和感無く使えるようです。

 

?何がいいたいのか?

 

要するに、研ぐ人にスライドしやすいように研いでねって言えばそれだけでいいって話です。

 

 

ちょっと、

最近、時代を感じるのは、スライド用だけど滑らないように・・・というリクエストです。

これははさみ屋としては深いリクエストで、「スライド用ではなくて普通に研いでね」と伝えた方がいいかもしれません。

 

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